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08/24 2024

ブランデッドムービーに企業が注目する理由とは?動画制作のメリットや事例も紹介!

ブランドへの長期的なファン獲得の手段として、従来の動画広告よりも自然な形で企業理念を届けられるブランデッドムービーへの注目が高まっています。
しかし、ブランディングムービーの効果や制作方法に疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。
「ブランデッドムービーって本当に効果があるの?」
「どのような手順で制作するの?」
「制作事例を参考にして完成後のイメージをつかみたたい」
上記の疑問を解決するため、本記事ではブランデッドムービーの概要から制作のメリット、注意点、成功事例まで詳しく解説します。
ブランディング戦略に悩む企業担当者の方は、ぜひ最後までお読みください。

ブランデッドムービーとは?

ブランデッドムービーは、企業のブランディングを目的とした動画コンテンツのことです。商品やサービスの直接的な宣伝を目的とした通常の動画広告とは異なり、企業の世界観や理念を伝えることに重点を置いています。

ブランデッドムービーの主な特徴として、以下の5点が挙げられます。

1

広告色を抑えた内容

視聴者に楽しんでもらうことを第一に考え、企業や商品・サービスの押し付けがましい宣伝は行わない。

2

動画尺(長さ)がさまざま

15秒程度から数分の動画まで、目的に応じて柔軟に設定できる。

3

ブランドイメージの向上

ひとつの商品や単発のサービスの宣伝ではなく、企業の価値観や魅力を伝えることを目的にしている。

4

長期的な販促効果

企業やブランド自体へのファン獲得により、長期的な販促効果が期待できる。

5

能動的に視聴される

コンテンツ視聴中に予期せぬタイミングで流れてくる動画広告とは異なり、ユーザーが自ら選んで視聴している。

ブランデッドムービーは従来の広告とは一線を画す、新しいマーケティング手法として注目を集めています。企業の「想い」を効果的に伝える手段として、今後さらに活用する企業やブランドが増えていくでしょう。

ブランディング動画については以下のリンクをご覧ください。

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企業がブランデッドムービーに注目する理由

近年、従来の動画広告だけでなく、ブランデッドムービーを実際に作成する企業が増えてきました。理由として以下の2つが挙げられます。

・動画広告が嫌われる傾向にある
・ブランドへのエンゲージメントが重視されている

それぞれ詳しく見ていきましょう。

動画広告が嫌われる傾向にある

従来の動画広告は、視聴者から嫌われる傾向にあります。動画コンテンツの視聴中に突然広告が表示されると、水を差されたような印象を受けるためです。

また、興味のない商品やサービスの宣伝を強制的に見せられると、視聴者はストレスを感じてしまいます。

従来の押し売り型の動画広告は現代のユーザーには敬遠されがちなため、間接的に企業イメージを下げることにもつながりかねません。

一方で、ユーザーは良質なコンテンツであれば進んで視聴する傾向にあります。そのため、商品を直接的に訴求しないストーリー性のある動画広告、つまりブランデッドムービーが注目を集めはじめました。

ブランドへのエンゲージメントが重視されている

以前と比較して、ブランド全体へのファンを増やすことの重要性が高まっています。

オンラインショッピングの普及により、事前に商品を試さずに購入する機会が増えました。そのため、実物を確認せずに、ブランドへの信頼感で商品の購入を決める消費者が増加しています。

また、商品の機能や価格だけでなく、企業の理念やメッセージに共感して購入を決める傾向も強まっています。そのため、新規顧客の獲得よりも、顧客生涯価値(LTV)を高めることが重視されるようになりました。

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ブランデッドムービー制作のメリット4つ

企業のブランディングを目的にしたブランデッドムービーには、主に以下の4つの効果が期待されています。

・情報を効率よく伝えられる
・多くのユーザーの目に留まりやすい
・違和感なく自然に企業メッセージを伝えられる
・企業やブランドのファンを作れる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

情報を効率よく伝えられる

ブランデッドムービーの強みは、短時間で大量の情報を効率的に伝えられる点です。

動画は1分間でWebサイト約3,600ページ分の情報量を持つといわれています。視覚と聴覚の両方を使って情報を伝えられるため、色彩や音声でもストーリーを表現できる強みもあります。

また、文章のみの広告と比べて、より幅広い層への情報伝達も可能です。例えば、子どもや日本語を母国語としない方にも、イメージを通じて企業メッセージを伝えられるでしょう。

多くのユーザーの目に留まりやすい

ブランデッドムービーは、ストーリー性の高い高品質な内容から、多くのユーザーの目に留まりやすい特徴があります。

ブランデッドムービーは、内容が商品やサービスの宣伝に縛られません。ストーリーの自由度が高いため、共感や娯楽性を意識した内容となり、視聴者の心に響く作品を制作できます。

良質なコンテンツは自然と拡散される傾向にあるため、広告費をかけなくても拡散によって露出が増え、多くの人の目に留まる可能性が高まるでしょう。

違和感なく自然に企業メッセージを伝えられる

ブランデッドムービーでは、違和感や不快感を抑えつつ、企業の想いを伝えることが可能です。

一方的な情報提供や宣伝は、視聴者に押し付けがましさを感じさせてしまいます。

ブランデッドムービーではストーリーを中心に話が進むため、企業メッセージをさりげなく、自然に伝えることが可能です。

さらに、メッセージ性の高い良質なコンテンツであれば、視聴者が能動的に視聴して情報を受け取る機会が増えます。

受動的に情報を受け取る場合と比較して、視聴者により強く企業メッセージを印象付けられるでしょう。

企業やブランドのファンを作れる

ブランデッドムービーによりブランドイメージや企業理念が周知されると、長期的なファンの獲得につながります。

近年は商品やサービスの一般化(コモディティ化)が進み、機能や品質だけでの差別化が難しくなりました。そのため、ブランドイメージや企業理念でユーザーを惹きつける重要性が増しています。

例えば、「環境への配慮」「多様性の尊重」などの企業理念を発信すると、メッセージに共感したユーザーのファン化につながります。

顧客が増えることで長期的な企業価値も向上するため、ブランディングは企業の生き残り戦略において重要です。

ブランデッドムービーに関する3つの注意点

ブランデッドムービーは効果的なマーケティングツールですが、制作・活用にあたっては以下の3点に注意が必要です。

・短期的な成果が見えにくい
・期待した効果や反応が得られない可能性がある
・費用と時間がかかる

それぞれの注意点を詳しく解説します。

短期的な成果が見えにくい

ブランデッドムービーは、短期的な成果を目的としていません。むしろ、ブランド自体の魅力や価値を伝えることでユーザーの共感を獲得し、長期的な関係構築を目指しています。

直接的な商品販促を行う動画ではないため、すぐに目に見える成果が出にくいのが特徴です。投資したコストの回収にも時間がかかる可能性があります。

このため、ブランデッドムービーを制作する際は、長期的な視点で効果をとらえる必要があります。即効性を求めるのではなく、徐々にブランド価値を高めていく手法だと理解しましょう。

期待した効果や反応が得られない可能性がある

ブランデッドムービーの効果は、動画のクオリティだけでなく、配信手段によっても大きく左右されます。十分な露出がなければ、そもそも大きな反応は期待できません。

また、視聴者の反応や注目度の正確な予測は困難です。企業が意図したメッセージが十分に伝わらず、期待した効果や反応を得られない可能性もあります。

さらに、動画コンテンツはトレンドの影響を受けやすい特徴があります。一時的に話題になっても、流行が過ぎれば急速に注目度が下がる場合もあると、あらかじめ理解しておきましょう。

費用と時間がかかる

高品質なブランデッドムービーを制作するには、相応の時間と費用が必要です。動画の制作にはさまざまな分野で多くのプロフェッショナルが携わるため、必要経費だととらえるべきでしょう。

ブランデッドムービーは、企業のマーケティングツールとして多くの人の目に触れる可能性がある動画です。

そのため、動画制作では品質はもちろん、「人権侵害に当たらないか」「倫理上問題ないか」などの技術面以外の視点も必要になります。

ユーザーの信頼を損ねず、さらに新たなファンを獲得するためにも、ノウハウが豊富な制作会社に動画制作を依頼するのがおすすめです。

さらに、制作会社には高性能の機材も揃っています。ある程度の費用は発生しますが、納得のいくブランディングムービーを制作するための必要経費といえるでしょう。

ブランデッドムービーの制作手順6ステップ

ブランデッドムービーの制作は、以下の6ステップで進められます。依頼者として気をつけたいポイントも解説するため、実際に制作を依頼する際の参考にしてください。

1.制作会社を選ぶ
2.制作目的を明確にする
3.内容やストーリーを決定する
4.撮影が行われる
5.編集が行われる
6.公開する

制作会社を選ぶ

まずは、企業側の思い描く動画のコンセプトを理解し、適切に形にしてくれる制作会社を選びましょう。各社のWebサイトで公開されている過去の制作物を参考にすると、企画力や表現力、得意分野などをイメージしやすくなります。

制作会社との相性も重要なポイントです。複数の会社に問い合わせをし、直接話を聞いてみることをおすすめします。

企業の想いをよく理解し、効果的に表現してくれる会社を選びましょう。

コンセプトムービーについては以下のリンクをご覧ください。

関連記事:コンセプトムービーについて解説した記事はこちら

制作目的を明確にする

次に、動画の制作目的を明確にします。例えば、「ブランディングが目的なのか」「特定の商品紹介なのか」「それともキャンペーンへの誘導なのか」などです。

制作会社は丁寧なヒアリングを通じて、企業の目的を明確にしてくれます。

目的が明確になると動画の構成や演出の方向性も決まるため、より効果的な動画制作が可能になります。また、制作後に効果を測定する際の指標にもなるため、初期段階で制作目的を固めておくことが重要です。

内容やストーリーを決定する

続いて、動画の具体的なテーマや内容を決めます。動画に込めるメッセージや全体の雰囲気などを、制作会社と綿密に相談しながら決定しましょう。

動画内で展開するストーリーの流れもこの段階で決めていきます。専門の作家がストーリーに沿って脚本を書き上げていきます。

企業の想いやアイデアを、プロの目線で具体的に表現してもらう重要な過程です。

撮影が行われる

いよいよ撮影段階に入ります。

撮影は制作会社が主導で実施します。必要な機材や道具の準備、出演者や撮影場所のスケジュール調整などもすべて制作会社が行うため、依頼者側で対応が必要な作業はほとんどありません。

実際の撮影では、さまざまなカメラやレンズ、照明を駆使して、媒体や用途に合わせた最適な映像を撮影していきます。プロの技術と経験により、質の高い映像が生み出されます。

編集が行われる

撮影後は、実績のあるエディター(編集者)が、演出を含めた編集作業を行います。単なる映像のつなぎ合わせではなく、企業の想いを重視しながら、よりストーリー性のある動画に仕上げます。

音楽や効果音、テロップなどが追加されるのもこの段階です。何度か確認と修正を重ねながら、理想の動画へと近づけていきます。

公開する

編集が完了したら、いよいよ公開です。自社サイトはもちろん、YouTubeやInstagramなど、適切な動画プラットフォームを選んで公開します。

公開後は、あらゆるメディアを通じて積極的に動画の視聴を促します。SNSでの拡散や、関連サイトでの紹介など、多角的なアプローチで視聴者を増やすことが重要です。

企業の想いを伝えるために、できる限り動画の露出機会を増やしましょう。

ブランデッドムービーの事例3選

広告賞を受賞した作品や大きな反響を呼んだ作品など、話題になったブランデッドムービーの事例を3つ紹介します。

・資生堂「High School Girl? メーク女子高生のヒミツ」
・宮崎県小林市によるPR動画
・早稲田アカデミー「へんな生き物」篇

それぞれの作品を実際に視聴すると、ブランデッドムービーの創造力や影響力を実感できるはずです。ぜひ参考にして、動画制作のイメージを膨らませてみましょう。

資生堂「High School Girl? メーク女子高生のヒミツ」

概要

・メイクの力で男子を女子高生に変身させる様子を描く

ポイント

・驚きの展開で視聴者の興味を引く
・メイク技術の高さをアピール
・SNSでの拡散を意識した構成

効果

・世界的な話題に
・ブランドイメージの向上
・若年層への訴求力アップ 

資生堂の「High School Girl?」は、世界三大広告賞すべてでゴールドを受賞した話題作です。この動画は、資生堂の技術力と創造性を巧みに表現し、世界中の注目を集めることに成功しました。

宮崎県小林市によるPR動画

概要

・方言と独特の世界観で小林市の魅力を伝える

ポイント

・ユニークな方言を使って印象付ける
・地域の特色を生かしたストーリー
・コミカルな展開で楽しませる 

効果

・全国的な知名度アップ
・移住検討者の増加
・地域住民の誇りの醸成

宮崎県小林市の「ンダモシタン小林」は、独創的な地方移住PR動画として話題を呼びました。小規模な自治体でも、創意工夫次第で大きな反響が得られることを示した好例です。

早稲田アカデミー「へんな生き物」篇

概要

・勉強する子どもを「へんな生き物」と表現 

ポイント

・従来の塾のイメージを覆す斬新さ
・子どもの好奇心を肯定的に描く
・親世代の共感を誘う構成 

効果

・競合との差別化
・企業イメージの刷新
・入塾希望者の増加

早稲田アカデミーの「へんな生き物」篇は、教育業界の常識を覆す斬新な作品として評価されました。この動画は、教育に対する新しい視点を提示し、ギャラクシー賞優秀賞、広告電通賞最優秀賞などの名だたる賞を受賞しました。

「想い」を伝えるブランデッドムービー制作なら実績あるトック企画におまかせ!

ブランデッドムービーを制作する際には、企業の「想い」を深く理解して形に表す表現力や技術力が重要です。そのためには、丁寧なヒアリングに基づく企画力や、動画の内容を倫理的に適切か判断する視点も求められます。

動画をはじめとしたさまざまな媒体での表現を専門としてきたトック企画には、映像に関する技術はもちろん、豊富な経験に基づくノウハウが培われています。

トック企画は1977年創業の老舗制作会社で、「印刷」「映像」「WEB事業」など幅広い分野で実績を重ねてきました。とくに映像制作分野では、最新の機材と専門知識を持つプロフェッショナルが揃っています。

社内には経験豊富なディレクターやカメラマン、編集者、アニメーターが在籍しており、依頼者の想いを汲み取って高品質な映像に落とし込んでくれます。多様な業界のブランデッドムービー制作実績があるため、業界特有のニュアンスも的確に表現可能です。

各分野のプロに総合的にサポートしてもらいたいとお考えの方は、「トック企画」に相談してみましょう。豊富な経験と高い技術力で、企業の「想い」を魅力的な映像作品で表現します。

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