「絵コンテを作成したいが、何から始めたらよいかわからない」
「完成イメージを共有したいけど、うまく伝わるか不安」
動画制作で絵コンテは重要な役割を担いますが、初めて絵コンテを作成する場合、どのように作成してよいか分からず戸惑うことも多いでしょう。
この記事では、絵コンテの基礎知識から、具体的な作成方法や作成時の注意点などを解説しています。
絵コンテの作成を検討している方は、ぜひご参考ください。
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動画制作の絵コンテとは?
動画制作する際の「絵コンテ」とは、動画の設計図や指示書にあたる資料で、シナリオ台本をもとに、イラストやテキストで動画の内容を表現します。
絵コンテがあると、クライアントや制作スタッフ間で動画のイメージを共有しやすくなり、制作をスムーズに進められます。
ここでは、絵コンテについて以下の3つを詳しく解説していきます。
- 絵コンテを用意する目的
- 絵コンテに記載する内容
- 絵コンテを用意するタイミング
動画制作を検討してる方は、それぞれ理解していきましょう。
絵コンテを用意する目的
絵コンテを用意する目的は、主に以下の3つです。
- 制作スタッフや出演者との内容共有
- 撮影や編集工程をスムーズに進めるための計画図
- クライアントとの認識の相違の防止
絵コンテの作成は、動画の完成イメージを視覚的に伝え、言葉では伝わりにくいニュアンスを共有することが基本的な目的です。
各シーンの構成や尺、必要な素材などを事前に確認でき、無駄な作業を減らせるほか、外注スタッフへ簡単に情報共有できます。
また、クライアントへの提案やプレゼンテーション時に完成イメージを伝えられる点も利点です。重要なシーンやメッセージを絵コンテで視覚的に表現すると、動画の方向性を早期に確立できます。
絵コンテに記載する内容
絵コンテには、動画の内容を具体的に示すために以下の要素を記載します。
要素 | 概要 |
カット割り・構図 | ワイドショット、ミディアムショット、クローズアップなどを使い、シーンごとに適切な構図を設定する |
シーンごとの尺・撮影順序 | 各シーンの秒数を決め、撮影の効率を考えて順序を決定する |
キャラクター・出演者の動き | どのタイミングで動くか、表情の変化、アクションの詳細を指示する |
セリフ・ナレーション | シーンに合わせたセリフやナレーションを用意し、伝えたいメッセージを明確にする |
効果音・BGM | シーンの雰囲気を強調するためのBGMや効果音を設定する |
撮影機材やアングル、背景などの詳細な説明も加えると、具体的で分かりやすい絵コンテが作成可能です。
上記の情報を丁寧に記載すると、制作に関わる全員が同じイメージをもって作業を進められます。
絵コンテを用意するタイミング
絵コンテは、動画制作の依頼が正式に決定した後、企画段階で作成を開始するのが一般的です。
まずは、動画の企画段階で絵コンテを作成し、クライアントのフィードバックを反映しながら内容を修正していきます。
クライアントの承認後、制作スタッフや出演者に共有し、撮影や編集工程へと進みます。
絵コンテは、動画制作の目的やターゲット、配信媒体を明確にしたうえでの作成が大切です。不明確な状態では方向性が定まらず、手戻りが発生する可能性があるため注意しましょう。
動画制作で絵コンテを用意する際の事前準備

動画制作をスムーズに進めるためには、絵コンテの作成前に以下3つの準備が大切です。
- 動画制作の目的・目標を設定する
- ターゲットを設定する
- 配信する媒体を決める
上記の準備を怠ると、絵コンテの内容が動画の目的に合わなかったり、制作途中で大幅な修正が必要になったりする可能性があるので、必ず確認しましょう。
動画制作の目的・目標を設定する
動画制作の目的や目標を明確にするのは、絵コンテ作成のステップとして大切な要素です。
主な目的は以下のとおりです。
動画の目的 | 特徴 | 絵コンテ作成時の注意点 |
認知拡大 | 商品や人物を露出させる | 幅広い配信手段で投稿できるようにする |
ブランディング | ストーリーやイメージを視聴者に植え付ける | 教官や感動を得られるように意識する |
集客・販売 | 商品・サービスで視聴者に行動させる | ターゲットを意識した内容にする |
認知拡大を目的とする場合は、商品の露出や特徴を強調し、多くの方に知ってもらうことを重視します。
ブランディングを目的とする場合は、ストーリー性を重視し、視聴者の印象に残るような構成を意識します。
集客を目的とする場合は、具体的なアクション(購入や申し込み)を促すような内容を含めることが重要です。
動画作成の目的を明確にすると、制作の方向性が定まり、効果的な動画制作につながります。
ターゲットを設定する
動画制作でのターゲット設定は、絵コンテの方向性を決めるうえで不可欠であり、動画の成果を最大化することにもつながります。
ターゲットを設定する際はペルソナを設計し、年齢や性別、職業や家族構成、悩みなどを具体的に決めます。
【ペルソナ例】
項目 | 概要 |
年齢・性別 | 動画のターゲットとなる年齢層や性別を設定する |
ライフスタイル | 日常の過ごし方や運動習慣の有無を考慮する |
興味・関心 | 健康、美容、ダイエット、筋力アップなどの関心を整理する |
課題・悩み | 運動の継続が難しい、時間が取れない、体力に不安があるなどの課題を設定する |
動画を視聴する目的 | 視聴者が動画を通じて得たい情報やモチベーションを明確にする |
配信する媒体を決める
動画を配信する媒体を決めることは、動画の内容や形式を決定するうえで大切な要素です。
YouTubeやInstagram、TikTokなどのSNSで配信する場合は、それぞれのユーザー層や動画の長さに応じて制作します。
例えば、YouTubeでは長尺の動画が好まれる傾向にありますが、Instagramでは最大90秒のリール動画が主流です。また、大型モニターやプロジェクターを活用する場合は、高解像度の映像が求められます。
配信媒体によって動画の長さや解像度を調整することで、視聴者に響きやすい動画制作が可能です。
動画制作の絵コンテの書き方【3STEP】

実際に絵コンテを作成する際は、以下3つのステップが大切です。
- フォーマットの準備
- コマ割りの設定
- イラストを描写
ひとつずつ確認していきましょう。
1.フォーマットの準備
絵コンテ制作の最初のステップでは、以下のように自社に適したフォーマットを用意します。
- 市販の用紙
- Excelで作成したテンプレート
- 無料でダウンロードできるテンプレートなど
動画のアスペクト比に合わせ、16:9や4:3などの比率でフォーマットを作成します。
絵を描く欄やコマ番号、ナレーション記載欄や備考欄など、必要な項目をあらかじめ設定しておくと効率的です。
2.コマ割りの設定
フォーマットを用意した後は、動画を場面転換やナレーションに合わせてコマに分けていきます。各コマの尺は基本的に3秒以内、長くても5秒程度に抑えるのがおすすめです。
この際、コマごとに以下の内容を記載します。
- ナレーションや効果音、テロップ
- 撮影の画角やアニメーションの構図
- 登場人物やアニメーションの動作など
コマには番号を振って管理すると、撮影や編集をスムーズに進められます。コマ割りは動画のテンポを決定する重要な要素なので、動画の雰囲気にあわせて調整しましょう。
3.イラストを描写
コマ割りの設定が完了後は、コマに記載した情報をもとに、イラストを描きます。
イラストを描く際は、上手な絵を描くことよりも、わかりやすさが大切です。手描きやフリー素材の活用、写真の挿入など、さまざまな表現方法があります。
重要なのは、動画全体の構成をチームで共有しやすい形に仕上げることです。動画の説明文やテロップの配置も考慮すると、より完成度の高い絵コンテになります。
動画制作の絵コンテの作成方法
絵コンテの作成方法は、大きく分けて以下の2つです。
- 【アナログ】スケッチで自作する
- 【デジタル】作成ツールを活用する
自分にあった方法を見つけられると、効率よく絵コンテを作成できるはずです。
【アナログ】スケッチで自作する
アナログでの絵コンテ作成は、シンプルなスケッチから始めると、アイデアを可視化し、構図の確認が容易になります。
デジタルツールを使うよりも手軽に始められるため、時間の節約につながり、絵コンテ制作の効率が向上します。
過去の絵コンテを参考にしたり、再利用可能な要素を活用したりなどすると、似たシーンの制作時間を短縮可能です。
ストックフォトサイトのイラストや写真を活用すると、スケッチの品質を向上させられます。
アナログならではのメリットを活かして、自分のイメージを絵コンテに描きましょう。
【デジタル】作成ツールを活用する
デジタルツールを活用すると、絵コンテの編集や修正を効率的に行えます。
デジタルツールには、無料と有料のものがあり、それぞれ特徴が異なります。
無料ツールの具体例と特徴は以下のとおりです。
無料ツール | 特徴 |
Storyboarder | 初心者向けで、直感的なインターフェースをもつ |
Krita | 多様なブラシとレイヤー機能でカスタマイズ性が高い |
OpenToonz | アニメーション機能を兼ね備えている |
また、有料ツールの具体例と特徴は以下のとおりです。
有料ツール | 概要 |
Adobe Photoshop | レイヤーやブラシを駆使して詳細に編集できる |
Clip Studio Paint | イラスト制作にも適しており、多用途に活用できる |
Storyboard Pro | 映像制作専門の機能を豊富に搭載している |
デジタルツールを活用する際は上記の特徴を把握しておくと、自分にあったツールを見つけられるでしょう。
ただし、無料・有料ともにデジタルツールを使用する際は、作業に慣れていないと時間がかかる点には注意が必要です。
動画制作の絵コンテを作る際の3つの注意点

絵コンテを作成する際には、主に以下3つの注意点を押さえる必要があります。
- メッセージを詰め込みすぎない
- セリフやナレーションは推敲する
- 絵のクオリティや細かい部分にこだわりすぎない
上記の注意点を理解し実践すると、よりスムーズな動画制作を実現できます。
メッセージを詰め込みすぎない
動画を制作する際は、伝えたいメッセージを絞る必要があります。
動画の再生時間に応じて、伝えたいメッセージを1〜3個に絞ると、視聴者にメッセージが伝わりやすくなります。
情報が多すぎると、視聴者は何が重要なのかわからなくなり、動画のメッセージが伝わりにくくなってしまいます。
短い動画(30秒~60秒)の場合は1つのメッセージ、長い動画(1分以上)の場合は最大3つのメッセージに絞りましょう。
セリフやナレーションは推敲する
セリフやナレーションは、動画の内容を伝えるうえで重要な要素です。
一般的に、1分間の映像で話せる文字数は180文字程度が目安です。カット割りと台本を照らし合わせ、尺に収まるように調整する必要があります。
セリフやナレーションは、視聴者の理解度や動画の印象を大きく左右するため、実際に音読して、伝わりやすさを確認しましょう。
絵のクオリティや細かい部分にこだわりすぎない
絵コンテは、動画の完成イメージを共有するのが目的のため、絵のクオリティを追求することが目的ではありません。
細かい表現にこだわりすぎると、実際の撮影や編集とのズレが生じる可能性があります。イラストに加え、テキストで動きや意図を補足して、効率よく絵コンテを作成しましょう。
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動画制作する際の「絵コンテ」とは、動画の設計図にあたる重要な資料です。
絵コンテは適切に使用することで、制作スタッフや出演者との内容共有が容易になり、クライアントとの認識違いの防止にもなります。
ただし、絵コンテを作成する際は、以下の3つに注意しなければいけません。
- メッセージを詰め込みすぎない
- セリフやナレーションは推敲する
- 絵のクオリティや細かい部分にこだわりすぎない
正しく絵コンテを理解し、適切に製作しなければ、活用できず時間と労力を無駄にしてしまいます。
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